英国式紅茶教室6回目は、私が今一番興味のある陶磁器についてで、実店舗が少なくなって実物がなかなか見られない中で、先生が所有する沢山のティーカップ、ティーポットに触れさせて頂き大感激でした!
磁器は6世紀に中国で作られた真っ白な磁器が最初であった。
17世紀にヨーロッパに中国の磁器が入る。それ以前は銀や錫(すず)、陶器のマジョリカ焼。
1709年にドイツのマイセンがヨーロッパ初の磁器を作るのに成功し、ヨーロッパ全域に広がる。宮廷の食卓で磁器を扱う事がステイタスシンボルとなる。
陶磁器の種類
陶器(ポッタリー)
チャーチル ウィロー
原料は粘土を主とし、他に陶石。焼成温度は低く、900~1200℃
色は透明感が無く黄色がかっている。釉薬のない状態では、厚手で重く吸水性がある。焼が柔らかく粗い。叩くと低い濁音がする。
磁器
ヘレンドヴィクトリアブーケ、アビランド
原料は主にカオリン、けい石、長石で、特にカオリンは欠かせない。焼成温度は1100~1450℃ 透明感のある白あるいは青白い色をしている。薄くて軽く水を全く通さない。焼が固く質が細かい。叩くと高い金属音がする。
(ウェルカムティーはヘレンドヴィクトリアブーケで頂きました。陶器なのですね。)
ボーンチャイナ
スポード トラップネルスプレー、エインズレイ ペンブロック
原料は陶土、陶石に加えて牛の骨灰。イギリスにはカオリンが採れなかった為牛の骨灰を代用した。焼成温度は1050~1300℃ 柔らかい白色で、磁器に比べて2~2.5倍の強度があり、波形など薄くて優美な形を作れる。絵の具の溶け込みがよく色彩が鮮やかなのができる。
ストーンウェア
ウェッジウッド ジャスパーウェア
粘土を原料とする「陶器」と、陶石粉末を原料とする「磁器」の中間にあたり、焼成温度は1100~1300℃ 不透明な柔らかい白色をしている。透光性はほとんどなく、吸水性は少しある。陶器より強く磁器のりは弱い。カジュアルな食器に分類されるが、ウェッジウッドのジャスパーウェアはジョージアン様式のフォーマルに分類される。
英国の陶磁器メーカー
Spode
1770年 創設者 ジョサイヤ・スポード
銅版転写で大量生産に成功。ボーンチャイナを最初に作った事で有名。経営破綻し現在はポートメリオン社の傘下。
ブルーイタリアン、ブルーカミラ、ピンクカミラ、ゴールデンバレー、スタッフォードフラワー 等。
(ティータイムはSpode ブルーイタリアンのティーセットで頂きました。)
Wedgwood
1759年 創設者 ジョサイヤ・ウェッジウッド
ジャスパーウェアや、ファインボーンチャイナ(牛の骨灰50%以上)を完成させた。一度潰れて再建した。
ロマンティックブルー、ワイルドストロベリーなど多数
Aynsley
1775年 創設者 ジョン・エインズレイ
色が綺麗なのが得意だったが、現在は中国産となり色合いが以前と変わった。
ペンブロック、エリザベスローズ、ロイヤルオーチャードゴールド(高級路線)、イングリッシュバイオレット
(私、ペンブロック好きです!)
Royal Crown Derby
1750年 創設者 アンドリュー・ブランジェ
王室愛用。ヴィクトリアン様式のロイヤルアントワネット、オールドイマリ、タイタニック
Burleigh
1851年 創設者 フレディック・バージス と ウィリアム・レイ
カジュアルでイギリスの家庭で広まった。
アジアティックフェザンツ、ブルーキャリコ 等
その他
ポートメリオン・・・1960年 日常用の陶器の会社。ボタニックガーデン等
チャーチル・・・1759年 陶器のウィローやザルツブルグ 日常用やホテルの業務用
ブラウンベティ・・・1700年代 日常用の陶器のポット専用会社 赤土ティーポットの原型