ずっと楽しみにしていた映画、【ブラック・スワン】を遂に見ました。
主演したナタリー・ポートマンは、これでアカデミー主演女優賞を獲得しました。納得!
以下、ネタバレ気味レビューです。
私はこの映画、若いバレリーナが「白鳥の湖」の黒鳥という難役に挑み、苦悩しながらも成功していくヒューマンドラマかと勝手に思っていましたら、実は、生爪を剥ぐような痛さと怖さ連続のサイコドラマでした。
簡単なストーリーは・・・
バレリーナのニナ(ナタリー・ポートマン)は、遂に「白鳥の湖」の主演(プリマ)になった。「白鳥の湖」では、プリマは白鳥と黒鳥、両方演じるのだが、真面目で几帳面なニナは、自分に近い性格の白鳥の演技は習得できても、悪役である黒鳥の演技は、表現力の面において役をモノにできないでいた。そのことを舞台監督(ヴァンサン・カッセル)から厳しく咎められ、新人リリー(ミラ・クニス)は虎視眈々とプリマの座を狙っており、精神的に追い詰められたニナはやがて悪夢のような幻覚を見るようになってしまった。
ナタリー・ポートマン演じるニナが、最初から最後まで悲愴的な顔をして、見ているだけでつらかったです。。。
お前の演技には色気が無いとか面白味に欠けるとか、舞台監督にことある事に性的な罵りをうけ、リリーは友達面しておいて悪い世界へ足を引っ張るし。ニナのお母さんはニナを心配しているけれど、彼女を癒すことはできず。ニナは四面楚歌で誰もニナに安らぎを与えてくれる人がいなく凄く可哀想でした。
なんか全然関係ないけれど、勝手に私の大好きな浅田真央ちゃんとニナを重ねて見てしまいました。(もちろん、真央ちゃんは映画みたいな境遇じゃないですけどね!)
なぜかというと、「女がやる芸術は、お色気が総てに勝る!」みたいな言い方する人って結構いるじゃない。特に男が! 私、その考え大嫌いなのだけど。(`^´)
キムヨナとミキティーはセクシーだから表現力に優れていて、真央ちゃんはダメみないな。ツイッターで性的な暴言吐いた芸能人もつい最近いたし。
私、かつての真央ちゃんのような一点の濁りのない、天真爛漫・純情可憐さも何にも代え難い芸術性だと思うのです。近年は大人っぽさと女性らしさを意識した曲が真央ちゃんは多いけれど、また昔みたいな、元気が良い曲を試合のプログラムとして滑ってもらいたいんだけどな。
話が脱線しまくりですね。。。(-_-)/~~~
だから、ニナも真央ちゃんも負けないで!みたいな。(ワケわからん)(+_+)
あと、決して若くはないニナに、この先バレリーナとしてのチャンスは多く残されていないことをニナ自身感じている辺りとかは、30代に入った私もよ~く分かるし。
だから、ニナも私も頑張って!みたいな。(ワケわからん)(+_+)
プリマを誰にするか決めかねている舞台監督に、ニナが色仕掛けで乗り込むのですがこれまた中途半端な決意で舞台監督にも見透かされている場面は情けなく、とにかく色々な場面でニナが哀れで仕方なかったです。
最後はリリーを殺したかと思ったらそうじゃなく、黒鳥の壁を乗り越えられたんだ~良かったね~(*^。^*)とホっとしたのもつかの間、あんなことになるなんて~! ひどい~!
総てを悟って腹をくくって、泣き笑いで化粧を直すニナが、とても切なかったです。客席で涙を流しながら拍手を送るニナのお母さんも。。。
ラストは私、泣いてしまったけれど、感動の涙じゃなくて、とにかくニナが可哀想でつらかったからです。。。
喝采をあびたとしても、あれじゃ何にもならないじゃないのョ~。バカバカ~!
私はニナが表現力の壁を乗り越えられたとは思えないですョ! 役にニナが支配されてしまってコントロールを失って、それは自分が負けてしまったことだと思うの。それなのに最後、喝采を聞いて満足気な顔のニナが、これまた悲しくて救われないなぁ。。。と思いました。
私、いつもはストーリーが終わったら、さっさと帰る人なんだけど、この映画は、エンドロールの最後まで席を立てませんでした。なんだか悲しくて、自分の気持ちを落ち着けるのに時間が必要でした。こんなの初めてです。
凄い映画で良かったと思ったけれど、もう一度見たいかと言われると、ニナを見るのがつらくて当分は見られないかな。。。
↑これは日本版のポスター 映画ではこんな勇ましい顔無かったわ。。。終始、追い詰められて苦しい顔をしているの。。。
↑ナタリー・ポートマン、綺麗。。。 でも、映画のニナは、げっそり痩せて頬がこけて病的なの。一番この映画を表しているポスターは、最初に貼ったやつかな。。。